詳しくない方は、バイクのオフロードレースというとモトクロスのことだと思ってしまうようです。実は、一口にオフロードレースと言っても、いくつもの種類があります。そこで、オフロードレースにはどんな競技があるか紹介しましょう。
オフロードレースのなかでも人気の高いダートトラックレース
舗装されていない平坦なトラックを走るのがダートトラックレースです。モトクロスでは上下の動きがありますが、ダートトラックレースにはそれがなく、トラックは滑りやすい砂や土で覆われています。
その滑りやすいトラックを後輪をドリフトさせて走るのがダートトラックレースの醍醐味です。使用されるバイクは「トラッカー」といって前輪のブレーキがない専用車両になっています。アメリカのモータースポーツの中では特に広く普及している競技の一つです。
複雑な地形を攻めるオフロードレースのトライアル
複雑な地形のコースで制限時間内にゴールを目指すのがトライアルです。急勾配の岩場など、自然の地形を生かしたコースが特徴で、そのほか、土管、タイヤ、コンクリートのブロック、なかには90度の垂直の壁などが設置されています。そんな障害物がゴロゴロしているコースを制限時間内に走りきることが目的です。
トライアルではエンジンがストップしたり足をついたりすると減点になります。ゴールした時に最も減点数の少ない人が優勝です。なお、トライアル用のバイクは「トライアラー」と呼ばれ、容量の少ない燃料タンクを装備したりシートを取り払ったりなどして軽量化が図られています。
過酷なオフロードレースのラリー
広大なフィールドを、地図を頼りにチェックポイントを通過しながらゴールを目指すのがラリーです。ラリーのコースは草原や岩場、砂漠など自然の大地そのもので、1日の走破距離が500km以上に及ぶこともあります。そんなレースを、時には数日間にも渡って繰り広げるのです。
ラリーにはラリー専用のバイクを使います。ラリー用のバイクは、長距離を走るために燃料タンクは大容量で、風を防ぐための大きな風防や地図を格納するためのマップホルダーなどの装備があるのが特徴です
耐久性を競うオフロードレースのエンデューロ
本来、バイクの耐久性を競うレースだったのがエンデューロです。舗装されていないコースを200~300kmも走ります。ただ、日本ではそのような広大なコースがないため、モトクロス用のコースを制限時間内に何周できるかを競うことが多いです。「エンデュランサー」という専用のバイクを用いますが、これには、長距離走行に適した大容量の燃料タンクや夜間でも走れるようにライトが装備されています。
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