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低速レースが魅力のレーシングサーキット 【ザクセンリング】

混戦が続くレースが楽しいレーシングサーキット

それぞれのサーキットによって、レースの醍醐味は違うものですが、この「ザクセンリング」はなんと言っても、混戦がずっと続くレース展開でしょう。コロコロと順位が変わりますし、団子状になって集団で進んでいくことも多く、一瞬たりともレースの行方から目を離せないところとなります。「ザクセンリング」はドイツのザクセン州に位置していて、1937年に作られています。世界的に有名なサーキットでもあり、毎年いろいろなイベントが開催されています。たとえば、MotoGPやDTMなどがあり、プロレーサーの活躍がたっぷりと見られるのが魅力です。

GPでも低速レースとなるのが見どころ

GPでは中低速コースはそう多くなく、一番低速となるのがアメリカのラグナ・セカです。その次くらいに低速となるのが、このザクセンリングでしょう。コース全長は3,671メートルあり、コーナーは14設けられています。これらのコーナーが非常に特徴的で、スピードが出しにくいテクニカルなものばかりなのです。特にコース前半のコーナーの塊が印象的な作りで、180度ターンやヘアピンカーブなどが設けられています。全体を俯瞰で見ても、とても個性的な形をしていて、他のサーキットとの違いをはっきりと見ることができます。

こうした理由で低速レースとなるのですが、その分マシンの性能の差が出づらいという特徴を作っています。レーサーの腕とセンスが問われるところで、それぞれのレーサーの実力がはっきりと出てきます。前半はこのように、難しいコーナーが連続して緊迫感がありますが、後半になると一気にストレート部分が増えて、中低速から急に高速のレース展開となります。特に12コーナーは、トップスピードに載せての右コーナーとなっていて、盛り上がりがマックスになります。ブラインドコーナーでもあり、マシンの加速力だけでなく、レーサーの性格とテクニックの違いがやはりはっきりと見られます。このように、前半の低速コーナリング、後半の高速勝負というメリハリの利いたレース展開が非常に楽しいところなっているのです。

このザクセンリングサーキットの特徴は、高低差があるということです。コーナーが連続する前半部分に特に高低差が集中していて、オンロードサーキットというよりも、オフロードに近い感覚の細かな動きが求められるところです。それだけレーサーが苦労するシーンが多く見られますし、パッシングポイントが多いので見どころが続きます。緊迫感のあるレース展開となることが多いので、一度スタートしたら目が離せないところと言えるでしょう。

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