バイクのトラックレーシングで一般的に最も知られているのがオートレースではないでしょうか。公営ギャンブルの一つとしてバイクに乗らない人も楽しめるレースですが、バイク好きにはさらに楽しめるトラックレーシングです。最高速度は150km/hにもなり、ライダーがマシンの性能と己の技術をフルに駆使してゴールを目指します。車券を買ってギャンブルとしても楽しむのもよいですが、純粋にバイクのトラックレーシングとして楽しむのもありでしょう。
8台で競うトラックレーシング
オートレースは8台のマシンで競うトラックレーシングです。1番から8番までの車番によって鮮やかなカラーで色分けされているため、遠方からでも選手の位置が確認しやすくなっています。
トラックは一周500メートルで、それを左回りに6周します。スタートからの直線では最高速度150kmもなり、コーナーも約90kmの高速で突っ込む豪快な走りが魅力です。なお、オートレースのマシンにもフラットトラックレーシングやスピードウェイと同じくブレーキは付いていません。
オートレースのコースは若干傾斜しておりスピードがより出やすくなっています。しかし、単に速ければよいだけでなくテクニックも重要なトラックレーシングなので、実力のある選手なら後方からでもじわじわ追い上げていきます。そこがオートレースの見どころです。
ハンデ戦のあるトラックレーシング
オートレースには、ハンデのないオープンレースと成績に応じてハンデがつけられるハンデレースの2種類があります。
オープンレースでは選手の実力が拮抗しているため、全員が同じスタートラインに立ち一斉にスタートします。大きなレースの決勝戦でよく見られるタイプのレースです。全員が一斉にスタートするので、どれだけ速く発進できるかが勝負の分かれ目であり、観客は選手のST(スタートタイミング)を参考にレースの行方を予想します。
ハンデレースでは、その名の通り実力のある選手ほどハンデが付けられるため、スタート位置は選手にバラバラです。スタートラインは10メートルごとにラインが引かれており、最大ハンデではその差が110メートルにもなります。とはいえ、オートレースでは10メートルを通過するにかかる時間はわずか0.01秒ですので、実力ある選手なら多少のハンデをものともせず最後方から追い上げて優勝をかっさらうのです。
なお、ハンデのつけ方は、ゴール地点でのタイム差をゼロに近づけるように、選手の実力や直近のレースのタイム、選手の組み合わせなどによって毎回微妙に調整されています。
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