スズキのGSX-R1000はスーパースポーツタイプのオートバイです。同社のSGXシリーズ中、最大の排気量を持つリッターバイクとなっており、同シリーズのフラグシップモデルとされています。2001年に初期型モデルが発売され、2年から4年のサイクルでモデルチェンジを繰り返し、2017年のモデルで初めて日本国内仕様車が発売されました。それ以前はスズキの子会社であるスズキ二輪が「レースベース車」として予約限定で国内販売をしていました。
GSX-R1000の諸元と性能
GSX-R1000は全長2075mm、シート高825mm、スーパースポーツのリッターバイクらしい、前傾姿勢のデザインになっています。エンジンは水冷並列4気筒、最高出力は145kw 197PS/13.200rpm。車両重量は203kgです。
GSX-R1000の特徴と魅力
GSX-R1000はスーパースポーツタイプとして人気の高いリッターバイクです。「The Top Performer」というスローガンの元、オートバイの基本性能である「走る」「曲がる」「止まる」の3つの要素を極限まで追求したモデルとされています。そのため、高性能と乗り心地の良さを兼ね備えたバイクとしてまとまっています。
その走りには安定感があり、サーキット走行ではコーナリングで倒しやすく加速力もあるという定評を得ています。
最高評価を受ける2005年式GSX-R1000(K5)
発売以来、何度もモデルチェンジを繰り返しているGSX-R1000ですが、ファンの間で特に高い評価を受けているのが2005年に発売されたモデルで、「K5」と呼ばれています。
「K5」は発売以降3代目となるモデルで、「RETURN TO CIRCUIT」をキャッチフレーズに、コンセプトの原点である「サーキットで勝つ」ことに回帰することを念頭に、マシン全体がブラッシュアップされました。外寸が全体的に先代モデルより短縮され、GSX-R1000らしい個性を主張しながら、ひとまわりコンパクトなデザインとしてまとまっています。エンジンはすべてのパーツが見直され、排気量は先代モデルより10cc増えた998.6ccとなっています。
「隼」をも上回る「K5」
エンジンの最高出力は178PSを発揮し、これはGSXシリーズの最大排気量を誇るGSX-1300R「隼」の同時期モデルを超える数値でした。パーツの見直しを徹底して、先代よりも2kgの軽量化も行われ、600クラス程度のコンパクトなボディに「隼」を超えるパワーを併せ持っていることから、GSX-R1000の歴代でも「最強」と呼ばれる完成度を誇っています。こうした傑作車両が作り出されたことも、初代発売から20年近くが経過してもなお、SGX-R1000がファンに愛される大きな理由となっているのかもしれません。
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