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オフロードレースのなかでも耐久性を競うことに焦点を当てたエンデューロ

エンデューロとは、本来、さまざまな環境を昼夜を問わずオリエンテーリングのように走り抜けるオフロードレースです。日本では土地が限られるため短距離のことが多く、ヨーロッパでも環境問題が叫ばれるようになり、最近は一般市街地を短距離で競うことが増えてきました。もともとは、バイクが故障した時はライダー自身が整備を行うなど、人とマシンの耐久性を競うレースでした。

今ではさまざまなオフロードレースがエンデューロと呼ばれています。ひたすら山の中を走るのも、鉱山をよじ登るようなハードなのもエンデューロですし、9割モトクロスコースで1割だけ林間のコースでもエンデューロと呼ばれます。そんななかでも、代表的なエンデューロの種類をいくつか紹介しましょう。

オフロードレースでタイムを競うオンタイムエンデューロ

エンデューロと一般的に呼ぶ時は、このオンタイムエンデューロを指すことが多いです。海外では「タイムキーピングエンデューロ」とも呼ばれますが、その名の通り、時間内にチェックポイントを通過してタイムを競います。大きな特徴は、計測区間と移動区間があることで、タイムを計測するのは計測区間だけです。チェックポイントをオンタイムで通過できないと減点されるルールで、そんなところからオンタイムエンデューロと呼ばれています。

シンプルなオフロードレースのクロスカントリー

オンタイムエンデューロは一見ルールがややこしいですが、ごくシンプルなルールなのがクロスカントリーです。一斉にスタートして制限時間内に最もたくさんコースを周回した人が勝ちとなります。オンタイムエンデューロでは計測区間にいかに速く走るかが大切でしたが、クロスカントリーでは常に勝負というところが一番の特徴でしょう。

過酷なオフロードレースのハードエンデューロ

海外では「エクストリームエンデューロ」とも呼ばれるのが、ハードエンデューロです。ルール自体は全員一斉にスタートしてゴールを目指すというシンプルなものですが、ハードエンデューロはその名の通りコースが難関で、簡単にはクリアできないような設定になっています。スピードだけでなく多彩なテクニックが求められるオフロードレースです。

特に有名なハードエンデューロといえば、オーストリアで開催される「エルズベルグロデオ」でしょう。これは、「エルズベルグ鉱山」という巨大な採石場をコースにして、ガレ場や垂直に近いような瓦礫の壁など、とてもバイクで走れるとは思えないような難所を走り抜けるという過酷なレースです。完走率はわずか2%で、世界一ハードなオフロードレースとして知られています。

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