バイクのトラックレーシングにはいろんな種類がありますが、アイススピードウェイという競技をご存じでしょうか。日本ではあまり知られていませんが、寒い国では人気のトラックレーシングです。
トラックレーシングのなかでも特殊なジャンル
アイススピードウェイとは、スピードウェイを氷上で行う競技です。スピードウェイとは、楕円形のコースを左回りに4人のライダーが4周走行するのを競う競技で、ブレーキ禁止でクラッチも発進時に使用するだけなのでコーナーではライダーが車体を傾かせて後輪をスライドさせて曲がります。第一次世界対戦中から行われていた人気のトラックレーシングですが、アイススピードウェイはこれを氷の上でやろうという競技です。
アイススピードウェイの歴史は意外と古く、1959年からヨーロッパグランプリが行われており、世界選手権も50年以上の歴史があります。ただし、参加する国はロシア、フィンランド、スウェーデン、スイスなどやはり寒い地方が中心です。そんなこともあって日本ではなじみが薄い競技ですが、通常のスピードウェイ以上にダイナミックで手に汗握る熱戦が繰り広げられています。
アイススピードウェイのマシンはスパイクタイヤを装着しています。それも、ふつうのスパイクタイヤではなく、釘のようなトゲトゲがタイヤの表面に無数に打ち付けられたものです。このタイヤが高速回転するわけですから、もし体が接触したらとんでもないことになるでしょう。そのため、アイススピードウェイ用のマシンにはガードのような大きなフェンダーが装備されており、それがタイヤを地面近くまで大きくを覆っています。マシン自体はスピードウェイ用のマシンに準じるもので、排気量は500ccが一般的です。ただ、ライダーごとにいろいろ手を加えており、独特なスタイルとデザインのマシンに仕上がっています。
氷の上だからスピードはあまり出さないだろうと思うのは間違いです。氷の上だろうが関係なく猛スピードで走ります。コーナーにも急角度で進入し鮮やかなドリフトを決めます。しかし、やはり氷の上なので転倒は日常茶飯時です。転倒するとコース外の壁までそのまま滑り続けてしまいますが、そんな姿も見どころのようで観客は大盛り上がりします。
トラックレーシングファンは必見かも
スピードウェイ自体日本ではそれほどメジャーではありませんし、ましてやアイススピードウェイとなるとネットの動画で見るぐらいしか観戦の方法がありません。しかし、スリリングな駆け引きと信じられないほどのバンク角は一度見るとやみつきになること間違いないでしょう。
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