トライアルバイクとは、傾斜や高低差が複雑に織りなすコースをバイクに乗ったまま完走する「トライアル」という競技に用いられるバイクです。通常のバイクとは若干仕様が異なっており、トライアルという競技自体がそれほどメジャーではないこともあり、どんなバイクなのかよく知らないという方も少なくないでしょう。そこで、トライアルバイクについて基本的なことをお伝えします。
トライアルバイクの特徴
トライアルバイクは立ったまま乗るのが通常です。そのためシートがないマシンも多くあります。また、複雑な地形のコースを足がつかないように走り抜けることを想定しているためスピードは必要なく、低速で操いやすいようにスリムで軽量になっているのも特徴です。通常のバイクの低速ギアが、トライアルバイクでは3速辺りに設定されています。同じオフロードに特化したモトクロッサーと違って、トライアルバイクではナンバーを取得することも可能です。
トライアルバイクには派手さがないがテクニックが要求される
バイクのレースといえば、MotoGPのようにスピードを競うものが人気ですが、トライアルバイクでは自然物や人工物などが複雑に組み合わされたセクションを足をつかずにクリアすることを目的とするレースです。一般のバイクレースと違ってスピードがないため、あまり一般には有名ではありません。木々や岩場の間をゆっくりと慎重に走るため、派手さがないのが原因でしょう。
しかし、実際にトライアルバイクを試してみると、かなりテクニックを要求されることに気づくでしょう。オフロードバイクの経験がある程度ある人でも、トライアルをやってみると自分の技術が未熟なことを思い知らされることがよくあります。
通常、バイクの車体はある程度のスピードで走行すると自然に安定するものですが、トライアルではバイクが自立できないほどの低速スピードで走るため、バランスを保つためには自分でマシンを細かくコントロールしなければなりません。ちょっとでもバランスを崩すと転倒してしまうため、バイクの基本的なライディングテクニックを鍛えるのに最適です。
トライアルバイクの魅力は体験してこそわかる
公道をふつうに走るだけなら、トライアルバイクに要求されるような細かいテクニックがなくても大丈夫です。しかし、トライアルで必要とされるライディングテクニックを磨くと、公道でのツーリングもより安定して乗れるようになります。見るだけではなく、実際に試してみてこそその魅力がよくわかるスポーツですから、まずは一度気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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