日本国内レースで最も権威のあるイベント
日本国内で開催されるレースはいくつもありますが、中でも全日本ロードレース選手権は、規模でも質の点でも国内最高峰のイベントと言えるでしょう。国内の各地のサーキットで開催され、いくつかのクラスに分かれてレースが行われます。その中でも一番パワフルな走りを楽しめるのが「JSB1000」クラスです。600㏄から1200㏄、4ストロークの市販バイクによってレースが行われるというものです。このクラスのレギュレーションは、耐久選手権の規定をベースとしていて、日本独自のクラス選手権となっています。
改造を抑えてよりリアル感の高いレースとなっているJSB1000
全日本ロードレース選手権の歴史は1962年に始まっています。この時はあくまでも単発のロードレースという形で、初めて1967年になってシリーズ戦が始まるようになっています。いろいろなレギュレーションの変更やクラスの作り替えなどが行われてきていて、2002年になってこのJSB1000クラスが設けられることになりました。より迫力のあるモンスターマシンの活躍を見られるというのが大きな魅力で、今までにないスピード感のあるレースが特徴です。また、それまでGP500クラスなどでそれぞれのワークスチームが巨額の開発費をかけた改造車を送り出し、それが結果として衰退してしまったという歴史を繰り返さないため、できるだけ市販車に近い形でマシンを出すという方針を採るようになりました。
改造できる部分に制限が設けられていますので、より一般車に近いというのがこのクラスの魅力で、いかにしてマシンの性能をそのままに、ライダーたちがテクニックとチームワークを見せるかというのが醍醐味となっています。長いシリーズの中で細かな調整をしていくのも見どころの一つです。
いくつものクラスがあって楽しみが幅広い
全日本ロードレース選手権は、JSB1000クラスだけでなく、J-GP2やJ-GP3、ST600、JP250クラスなどがあります。最も最近になって設けられているのはJP250クラスで、250㏄の市販車を基にしたマシンでレースがなされます。特徴の一つとしては、予選と決勝の二つを通じて1セットのタイヤのみ供給されるというシステムです。いかにしてタイヤを温存しつつコースを走らせるかというのも、チームとライダーごとのプランニングの妙が見られて楽しいところです。
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