MFJ全日本ロードレース選手権シリーズで開催されているクラスの中の一つに、今回紹介するST600クラスがあります。エンジンの排気量が600ccのものが主流です。バイクの中では扱いやすい部類に入ると言われていますが、実際には奥が深く、意外と難しいクラスです。
MFJ全日本ロードレース選手権シリーズST600クラスの概要
ST600クラスは、4ストローク公道用一般市販車両を使ったレースになります。他のクラスと比較しても、改造できる範囲がかなり制限されています。MFJ全日本ロードレース選手権シリーズで開催されているクラスの中でも、一番市販車に近い状態で競われるレースとされています。
ちなみに、大会は6位以内が入賞圏内です。入賞圏内のマシンには車両もしくは部品の買取制度があるのも、ST600クラスの特徴です。ST600のレース参加者から買取の希望が出た場合には、決められた金額で販売する義務が生じます。タイヤのセットにも制限があって、最高3セットまでしか使用できません。しかも予選から決勝、さらにはウォームアップまで含めて3セットで戦わないといけません。よって、タイヤマネジメントをどうするかも勝負の行方を左右する重要な要素になり得ます。タイヤは2023年現在、ブリヂストンのワンメイクです。ほぼマシンに関する条件は一緒になりますので、ライダーの腕によって成績が大きく左右されます。
追求すればするほど奥深いST600クラス
MFJ全日本ロードレース選手権シリーズの中でもST600は奥が深く、参戦すればするほどその難しさに気づくライダーも少なくないと言われています。元々排気量600ccのエンジンは扱いやすいですし、万人が乗りこなす市販の状態に近いバイクでレースを行います。だからこそ、追求していくといろいろな可能性が感じられ、その深みにはまっていくライダーが多いのです。
実際にST600に参戦しているライダーを見てみると、これから本格的にライダーのキャリアをスタートさせる若手がスキルアップのために戦っているケースも少なくありません。その一方で、ベテランライダーも数多く参戦しています。これだけ幅広いライダーが参戦するわけですから、それだけ味わい深いクラスとも言えます。
幅広いライダーが参戦しているので、特に若手ライダーはかなり揉まれます。その結果、短期間で急成長を見せるライダーも決して少なくないのです。
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