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MFJ全日本ロードレース選手権シリーズのST1000クラスについて解説

MFJ全日本ロードレース選手権シリーズの中でもいくつかのクラスに分かれて競いますが、その中の一つがST1000クラスです。2020年に新設されたクラスなので、ST1000は後発のレースと言われています。

 

MFJ全日本ロードレース選手権シリーズST1000クラスの位置づけ

ST1000は2020年に初めて開催されました。かつて開催されていたJ-GP2の後継クラスという位置づけです。1000ccのエンジンの搭載された市販のスーパースポーツをベースとしたマシンを使ったレースになります。レギュレーション的に見ると、ST600と非常に似通っています。しかし、ST600とは異なり、登録ECU制度を採用しています。

マシンのベースはJSB1000と同じです。とは言え、JSB1000と比較すると、さらに改造できる範囲が狭められています。よって、より元々の市販車に近い状態でレースを行わないといけません。

 

ライダーに求められるものが異なる

JSB1000の場合、ある程度ベースになるロードスポーツモデルに手を加えられます。マシンのスペック的に見れば、JST1000のほうが上でしょう。しかし、マシンの性能が高まる分、走行中に暴れたり挙動が乱れやすくなったりします。その結果、ライダーはいかにして暴れ馬をうまく操ってゴールまで持ち込むか、その腕が求められます。

一方、MFJ全日本ロードレース選手権シリーズのST1000の場合、ほぼ市販のロードスポーツモデルを操る形になります。マシンがもともと持っているポテンシャルをいかに引き出すかがライダーの腕の見せ所です。さらに、タイヤもダンロップのワンメイクになっています。マシンのポテンシャルにも大差がないので、ライダーのテクニックが順位を大きく左右すると言えます。もしライダーの技量を純粋に見たいのであれば、ST1000を観戦してみるといいでしょう。

MFJ全日本ロードレース選手権シリーズのST1000クラスで使われるマシンは、鈴鹿8時間耐久ロードレースのSSTクラスに準じるものと考えてください。鈴鹿8時間耐久ロードレースは、EWC世界耐久選手権シリーズの一つのレースとしても開催されています。いわば世界クラスのマシンに乗って、ライダーたちは優劣を競う形になります。最高峰のJSB1000クラスと比較すると若干劣りますが、それでも国内最高レベルのライダーのテクニックを堪能できるレースと言っていいでしょう。

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