MFJ全日本ロードレース選手権シリーズの中でもいくつかクラスがあって、その中でも最高峰と言われているのが今回紹介するJSB1000クラスです。国内外の有力メーカーのマシンがしのぎを削るレースは迫力があります。
JSB1000クラスに参加するマシン
MFJ全日本ロードレース選手権シリーズの最高峰と呼ばれるJSB1000クラスは、エンジンの総排気量は1000ccが主流です。市販ロードスポーツモデルをベースにして、レース仕様にチューニングされたマシンが激しいたたきを繰り広げます。HondaやKawasaki、SUZUKI、YAMAHAといった国内有数のメーカーのほか、apriliaやBMWといった海外の主力メーカーも参戦しているので、世界的なレースと言っても過言ではありません。
マシンは国内トップクラスのスペックを誇っていると言っていいでしょう。鈴鹿8時間耐久ロードレースのトップカテゴリーであるEWCクラスやスーパーバイク世界選手権に参戦しているマシンと比較しても、決して引けを取らないマシンが走行しています。
改造範囲は控えめ
JSB1000クラスは市販バイクをベースにして、ある程度の改造が認められています。しかし、改造可能な範囲は抑制されています。かつてMFJ全日本ロードレース選手権シリーズにあったGP500クラスやTT-F1クラスが継続できなくなったのは、マシン開発費の急騰が関係していると言われています。その結果、参加できるマシンの台数が減少しました。そこで改造範囲を押さえることで開発費の高騰を防ぎ、多くのマシンが参戦できる環境を整備しています。
2002年にクラスが作られた当初は、ワークスチームの参戦は認められませんでした。ところが、2007年からはワークスチームの参加が可能になりました。2023年時点で、ヤマハのみがファクトリー体制で参戦しています。そのほかはプライベートチームによって構成されている状況です。
時代に合わせたレース体制の構築も
JSB1000クラスでは2023年からETS Renewa Blaze NIHON R100と呼ばれるカーボンニュートラルの燃料を使用することが義務付けられました。地球温暖化を抑止するために、カーボンニュートラル社会の確立はSDGsの一環となりつつあります。このように、ただ速さを競うのではなく、地球環境に優しいレースの開催を推し進めているのがJSB1000の特徴の一つと言えます。
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