オフロードレースにはさまざまな種類の競技がありますが、バイク好きでもオフロードレース初心者には聞いたことがない競技もあるのではないでしょうか。そんな方のために、ここではトライアルを紹介します。トライアルとはバイクに乗ったまま岩山などを走る曲芸のような競技です。とても真似できそうにない芸当だと思ってしまいますが、実は初心者でも始めやすいオフロードレースと言えるでしょう。
オフロードレースの障害物競走がトライアル
トライアルはエンデューロなどの平坦なコースと違い、傾斜のきつい坂や岩がゴロゴロしているような起伏のあるコースなのが大きな特徴です。簡単に言うと、オフロードバイクの障害物競走と考えるとイメージしやすいでしょう。速さを競うレースではなく、難しいコースをバイクに乗ったまま完走することを競うレースですので、ライディングテクニックが必要とされます。
トライアルは順位の決まり方も他のオフロードレースとは違っています。ゴールまでの速さではなく、ゴールまでいかに減点を少なくして走るかを競うのです。トライアルではセクションという決まったコースがあり、セクションごとに減点方式で採点していきます。地面に足をついたりエンストしたりすると減点で、ゴールまでの制限時間は決まっていますが、制限時間を超えても減点となるだけで失格になるわけではありません。ゴールまで到達した選手の中で、最も減点の少ない選手が優勝です。
ゴルフのようなオフロードレース
競技の進め方もトライアルはちょっと変わっています。ゴルフと似ていると言われることもあるくらいです。ゴルフでは1ホールずつプレイヤーが競い、一つのホールが終わると観客もプレイヤーと一緒に次のホールに移動して観戦します。トライアルもこのような感じです。トライアルには10個程度のセクションがあり、選手はセクションごとに競技を行い、一つのセクションが終了すると次のセクションに移動します。観客も選手たちと一緒に移動するため、ゴルフのような一体感が生まれるのが特徴です。
戦略性を問うオフロードレース
トライアルでは、セクションごとに岩山、倒木、川、池、コンクリートのブロックなど、自然物から人工物までさまざまな障害が設定されており、一つのセクションを通過すると、次はまったく別の難易度のセクションに挑戦します。そのため、セクションごとに戦略をどうやって練るかが大切です。一見難しそうなトライアルですが、スピードではなく戦略を重視するため、初心者でも始められます。各地にトライアルスクールもありますので、興味のある方はぜひ挑戦してみましょう。
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